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「成果が見えづらい……」 カスタマーサクセス管理の失敗から学ぶ“キャリアパス”の設計法“顧客との付き合い方”のデザイン法(2/4 ページ)

カスタマーサクセスの需要が高まっている。チームの人数が増えると、マネジメントやキャリアパスの設計に問題が生じることが多い。カスタマーサクセスの管理でよくある失敗例なども踏まえながら、スキルの定義やキャリアパスの設計をどのようにすべきか、考える。

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1.ハイタッチ偏重

 よくある失敗その1は「ハイタッチ偏重」だ。

 カスタマーサクセスは1つのチーム内に実に多様な業務の種類とスキルを保有している。ハイタッチ的な顧客支援はもちろんのこと、ヘルプサイトやコンテンツを制作するテックタッチ的な動きもあれば、セミナーやコミュニティー運営、データ管理(Ops=オプスと呼ばれる)などもある。

 それぞれの職務はあくまで役割分担であり、本来は上下や優劣はない。しかし、どうしてもハイタッチができる人材ばかりが評価されてしまい、重用されるということはどの組織でもよくある。

 そういった状況が続くと、その他の職務に注力しているメンバーのモチベーションダウンが問題となるだろう。

2.業務の成果が見えづらい

 よくある失敗その2は「業務の成果が見えづらい」だ。

 営業の場合は受注金額など明確なKPIを設定しやすいのに対して、カスタマーサクセスについては活動の効果が財務指標に現れるまで時間がかかる。活動指標のKPIがあっても、多岐にわたる個別の顧客支援を一人一人のメンバーがどのようにやっているかを評価者が全て把握するのは困難だろう。

 こういった失敗を放置してしまうと、メンバーの評価に対する不満、パフォーマンスの低下、離職という事態につながってしまう。そこで、必要なのがキャリアパスと要求スキルを定義したジョブディスクリプションとその運用制度だ。

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