なぜ「JRE POINT」はここまで普及したのか、JR東日本のポイント戦略:鉄道のポイント経済圏(1/4 ページ)
かつては複雑な印象があったJR東日本のポイントサービスだが、2016年に「JRE POINT」が登場したことで、状況が一変した。なぜ、JRE POINTは現在ここまで普及し、ポイントがたまりやすくなったのか。
ポイント、ポイント、ポイント。今や、どのお店に行ってもポイントがたまるようになっている。特に店舗数の多いチェーン店や大きな量販店ではその傾向が強く、家電量販店などではポイントを顧客にためさせて高額の商品を買う際に再び来店を促すようにしている。店によってはオンラインショッピングとも連動し、ポイントの獲得と使用をビジネスの根幹としているところもある。
鉄道でも、そういった動きが進みつつある。JR東日本のポイントサービスは、かつてサービスごとに異なっていたのでとても複雑だったが、「JRE POINT(ジェイアールイー・ポイント)」が2016年に始動したことにより、ポイントの共通化を進めた。Suicaのポイント、「えきねっと」のポイント、ビューカードのポイントなどが徐々に1つになっていく。
その過程で、JR東日本は利用者の囲い込みにポイントの仕組みを積極的に活用している。
11月18日から「JRE POINT」のキャンペーン開始
11月18日から22年の1月31日にかけて、JR東日本は「JRE POINT ためて、つかってキャンペーン」を実施する。鉄道を利用した移動はもちろん、駅ビルでの買い物や駅ナカシェアオフィスでのテレワーク、オンラインショッピングなど、幅広いシーンでJRE POINTがお得にたまり、使えるというものだ。
土休日に「タッチでGo!新幹線」を金額が同じ区間で2回利用すれば抽選で5000人にJRE POINTをプレゼント、登録したSuicaで期間中に累計2000円以上JRE POINTがたまる買い物をすると抽選で2222人に最大2万ポイントをプレゼントするなど、「ためる」側は登録と抽選が必要なものが中心となっている。
一方、「使う」側はよりお得な内容がそろっている。新幹線グリーン車へのアップグレードが1000ポイント割引になるほか、普通列車グリーン車が通常600ポイントのところ、400ポイントとなる。JRE POINTはたまりやすいタイプのポイントのため、こういった利用促進策をキャンペーンで行うことが可能だ。
今回のキャンペーンに限らず、なぜ、JRE POINTはここまでたまりやすくなったのか?
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