なぜ「JRE POINT」はここまで普及したのか、JR東日本のポイント戦略:鉄道のポイント経済圏(2/4 ページ)
かつては複雑な印象があったJR東日本のポイントサービスだが、2016年に「JRE POINT」が登場したことで、状況が一変した。なぜ、JRE POINTは現在ここまで普及し、ポイントがたまりやすくなったのか。
「JRE POINT」が爆発的に普及したワケ
JR東日本ではかつて、ポイントサービスが乱立し、ポイントの交換も非常に面倒だった。そんな中、JRE POINTに一元化。21年11月現在、JR東日本のポイントサービスで独立しているのは「大人の休日倶楽部」の「おときゅうポイント」だけである。だが同サービスも、ためたポイント数に応じてJRE POINTに移行されるようになっている。
JRE POINTを開始した当初は、一部の駅ナカ商業施設での利用が中心だった。17年に「Suicaポイント」と共通化、18年にビューカードのポイントと共通化して、利用しやすくなった。
さらに、JRE POINTが爆発的に普及するきっかけになったのは、19年10月にSuicaの鉄道利用でポイントがたまるようになったことだ。Suicaの入金残高で乗車する場合、カードタイプのSuicaなら200円ごとに1ポイント、モバイルSuicaなら50円で1ポイント付与される。明らかにSuicaへの移行、モバイルSuicaへの移行を促そうとするものであった。普通列車グリーン券の購入や、モバイルSuica定期券での購入でもJRE POINTがたまるようになった。
JRE POINTでありがたいのは、このポイントをSuicaにチャージして、電子マネーとして使えることである。ビューカードでチャージしてたまり、駅の売店などで買い物してたまり(自動販売機の還元率は高い)、電車に乗ってたまり、そしてそれを使ってまた電車に乗る、といったことが可能だ。
20年3月にはSuicaで新幹線自由席に乗れる「タッチでGo!新幹線」でもポイントがたまるようになった。都内周辺だけではない比較的距離のある福島や新潟などといった場所に移動する際に、結構なポイントをためることができる。
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