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若くして起業すべきではない、これだけの理由世界を読み解くニュース・サロン(3/5 ページ)

米国のある調査では、起業で成功する確率は25歳よりも40歳のほうが2倍以上高く、30歳よりも50歳のほうが倍増するという。世界を見ても、成功者の多くは35歳以降に独立している。なぜ彼らは大器晩成したのだろうか。

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米国で起業に成功する人たちの平均年齢は41.9歳

 先の米国の国勢調査局の調査でも、米国人で成功した人たちが起業した平均年齢は41.9歳だ。

 米国のみならず、世界的に見てもそれは変わらないようで、米メディアなどが発表している企業データを見ていくと、各地で大器晩成の億万長者が多いことが分かる。

 例えば、掃除機などで有名な英国のジェームズ・ダイソン。ダイソン社を設立したのは1991年の44歳の時だった。アートの先生だった妻に支えられながら失敗続きの製品開発を続け、現在の地位にまで上り詰めた。英国で自分の掃除機が受け入れらないと気付いて、日本で先駆けて掃除機を発売した話は有名だ。


ダイソン(公式サイトより)

 イタリアでも、ジョルジオ・アルマーニが遅咲きだったとして知られる。アルマーニを設立したのは41歳の時。バイヤーやデザイナーなどを経験して、自らの会社を共同設立し、イタリアを代表するデザイナーに成功していった。

 中国のアリババ創業者のジャック・マー(馬雲)もその1人である。米国訪問時に出会ったインターネットにハマり、35歳で大手通販サイトなどを手掛けるアリババを設立した。最近は中国共産党との確執から、アリババ傘下のアントグループのIPO(新規株式公開)を中止にされ、その後も存在感は落ちる一方だ。ただそれも、マーの影響力が強くなり過ぎたからに他ならない。

 オーストリア人のディートリヒ・マテシッツは、世界的に有名なエナジードリンクのレッドブルを共同創業した人物。84年の40歳の時に、タイでエナジードリンクを販売していた人物とともに会社を興した。もともと、ドイツ企業でマーケティング幹部をしていたが、その職を得るのにも、10年近く大学でマーケティングの学位を取るのに苦労したのちのことだったという。

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