急成長スタートアップはどんなSaaSを使ってる?:アンドパッド編:あの企業が使うバックオフィスSaaS(2/3 ページ)
急成長スタートアップは、どんなバックオフィスSaaSを導入し、どう活用しているのか。第1回のLegalForceに続き、第2回は建設業界のDXを推進するアンドパッドに聞いた。
会計はfreee
会計周りはfreeeを導入している。ただし入れてからまだ1年経っておらず、それまでの会計ソフトから切り替えたばかりだ。「最近まで併行運用しており、直近に完全移行したところ。クラウドなので自動的に法改正に対応してくれたり、API連携が柔軟にできたりする。まだ慣れていないこともあり、使いづらいと感じる時もあるが、概ね満足している」と、コーポレート本部の青木勝則経営管理部長は話す。
freeeについては、CRMと連携しての請求書発行から始まり、その後、社員の経費精算対応、会計ソフトの完全移行を実施した流れだ。
給与計算などは外部の社労士に出しており、すべてをSaaSで固めているわけではない。それでも「ようやく面でSaaSが揃った感じ」だという。
労務管理はSmartHR
労務管理にはSmartHRを使っている。2019年の夏の導入で、ちょうど社員がグッと増加するタイミングだったという。「入社書類を集めるのが本当に大変だった。そこが狙い通り、ほぼペーパーレスになった」と青木氏は評価する。
人事評価は21年に導入したカオナビだ。それまではスプレッドシートを使って管理していた。「評価などセンシティブなものは権限管理が大変。閲覧、編集などの権限をマスタ管理でき、たいへん便利になった」という。Googleスプレッドシートでは、異動があるたびに権限を付け替えていたのだが、そこから解放された。
採用管理にはHRMOSを使っている。採用情報やステータスの一元管理ができるところが魅力だという。
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