海外売上比率9割の衝撃 ヤマハ発動機・日高祥博社長が2年連続「DX銘柄」に押し上げた軌跡を追う:ヤマハ発動機の展望【前編】(4/4 ページ)
2輪、電動アシスト自転車、マリンといった事業まで幅広い分野を手掛けるヤマハ発動機。海外売上比率は約9割(89.6%)に上っており、まさに日本を代表するグローバルカンパニーだ。社内改革を進める日高祥博社長に今後の展望を聞いた。
中国やインドでIT人材を調達
――DXを進めるうえでシステムエンジニアなどIT人材の確保がカギとなりますが、どのように調達していますか。
本社のIT本部に100人の部隊がいて、デジタル戦略全体をコントロールしています。実際の部隊はここから1キロほど離れたヤマハモーターソリューションという子会社にソフトウェア、アプリケーションエンジニアが数百人います。
また中国・厦門に同じ子会社があり、そこに中国人のITエンジニアが数百人います。さらにインドに同じ子会社を作っていて、ここにも数百人のエンジニアがいます。日本、中国、インドをつないで仕事のやりとりをしています。
日本では2年くらい前からこれ以上IT人材は採れないという見方がありました。当社のように地方にある企業ではIT人材を採るのが難しいため、最初から日本人を採用するのは諦めて、中国、インドで採用することにしたのです。
これを本社のIT本部が掌握し人材を辞めさせないリテンション施策を取りながら、グローバルな戦力としてうまくマネージしてくれたおかげで、ITエンジニアは日本人、中国人、インド人で十分なリソースが確保できています。
高い報酬を払って無理をして日本人エンジニアを採るよりも、インドでは最近、採用も難しくなってはいるものの、まだいくらでも採用できます。この人材にはかなりの報酬を払っていますが、早くから取り組んできた施策が効いていると思います。
編集部より:12月16日に後編を公開いたします。お見逃しなく!
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