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サイバーエージェント藤田晋社長が、ホリエモンの宇宙ビジネスに出資した理由「イーロン・マスクになる可能性がある」(2/3 ページ)

サイバーエージェントがインターステラテクノロジズに出資を決めた理由を藤田晋社長がホリエモンに明かす。

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宇宙ビジネスはIT企業にチャンスがある

堀江: あの頃ロケットを作ると言ったように、僕は10年以内にできることしか言いません。今、地球観測衛星が、地球の写真を撮影しています。グーグルアースが分かりやすい例ですね。あの写真の解像度がもっと上がって、人の顔が判別できるようになって、それがリアルタイムの動画で見ることができるとしたら、どう思いますか。

藤田: 怖い(笑)。自分が撮られていたら怖いというのが頭をよぎる。

堀江: 撮られますね(笑)。でもそれは、技術的には10年以内に実現可能です。ある波長の電波やレーダー、赤外線などを使うと、もっと見えるものが増えてきます。地下深くでなければ、ビルの中にいても分かるようになります。

藤田: 落とし物とかすぐに見つかりそう。

堀江: すぐに見つかるかもしれない。他にも、全世界を走っている自動車を全部把握できる。それができたとして、何に使うのかということですよね。エンターテインメントでイメージすると、リアルタイムで地球のメタバースを作ることができて、エレベストの頂上にも、南極にも行ける。

藤田: 全部宇宙からの視点でできるということですね。

堀江: そう。もっと実務的なものだと、東南アジアにあるアブラヤシのプランテーションを、リアルタイムで監視できます。そうすると生育状況が分かって、病気や害虫にやられそうになったらその部分だけに集中的に農薬をまくことで、コスト削減効果が生まれます。

藤田: でも、ある意味プライバシーはなくなりますよね。

堀江: なくなります。人工衛星の側にエッジコンピューティングのAIをつけることで、データ量が小さくてもリアルタイムに追うことができます。

 また、車のスピード違反もしなくなるでしょう。リアルタイムで宇宙からトラッキングできるので、その画像が証拠になります。現在の技術でも、海外ではスピード違反の取り締まりはすごくカジュアルです。ニュージーランドでスピード違反をしたことがあって、レンタカーを契約したときに記入したメールアドレスに「あなたはスピード違反をしました。罰金50ドルをここに振り込んでください」と通知がきました。こういうことが世界規模で可能になります。

 だから、超監視社会になるけど、安全にもなる。今言ったことはあくまで例ですが、こういうことが可能になろうとしている。そこでどういうビジネスを展開できるか。IT企業はこれから宇宙を使うことによって、すごいビジネスチャンスがあると思っています。

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