2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

サーティワン、来店客減でも過去最高益 今年は「4本柱」を強化好調要因はテークアウト(2/2 ページ)

B-R サーティワン アイスクリームは2021年、コロナ禍で来店客数は減少したものの過去最高益を記録した。同社は31年までに税引前利益31億円を目指すと発表しており、22年度は「4本柱」を強化し、攻勢をかける。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

22年度の具体的な戦略は?

 同社は21年に中長期戦略を策定し、31年までに税引前利益31億円を目指すと発表した。これを受けて22年度の戦略として、(1)新市場への参入(2)新商品開発(3)店舗改装(4)デジタル化の4本柱を掲げている。

 新市場への参入について、同社のジョン・キム会長兼CEOは「当社は、これまで注力していたアイスクリーム専門店市場で圧倒的シェアを獲得していることが分かった。今後は、当社の顧客と消費者ニーズが似ているスイーツ専門店市場でのシェア拡大を目指す」とコメントしている。

 新商品開発にも力を入れていく。3月4日には新作の「白桃ブランマンジェ」を発売する予定。フランスの冷菓でアーモンドの風味が特徴のブランマンジェと白桃の果肉が入ったシャーベットだ。

 同社の調査によると、お気に入りのフレーバーがある人はない人に比べて、同社商品の年間購入額が1.4倍に上るという。新たなフレーバーを追加し、客単価増を狙っていく。

サーティワン
3月4日から販売される「白桃ブランマンジェ」

 店舗も大きく変化させる。同社は、22年度に全国239店舗の改装を予定していると発表した。昨年から新たに「Flavor 1st」「MOMENTS」という2つのグローバルデザインを実験的に導入し、来店者から好評を得ているという。

 「Flavor 1st」はフレーバーのアピールに特化した店舗。アイスクリームをスクープしている瞬間を映像で流すことで、購入欲求を刺激する。「MOMENTS」は来店客が店舗体験を楽しめるような空間デザインを重視した店舗となっている。今後は各店舗の立地や来客層を考慮し、2つのデザインを導入した店舗改装を推進する。

サーティワン
新たに導入した店舗デザイン 左:「Flavor 1st」、右:「MOMENTS」

そのほか、デジタル化も強化していく。同社が運営するモバイルアプリ「サーティワンクラブ」の会員数は昨年時点で500万人を突破している。商品購入時に付与されるポイント数に応じてクーポンを配信するなど、アプリを通じて来店を促す。4月にはアプリのリニューアルを予定しており、さらなる活用を図る。

 上記の施策に加え、モバイルオーダーや宅配サービスの強化など、利便性を追求し、売り上げ向上を狙う。

サーティワン
「サーティワンクラブ」(出所:サーティワン公式Webサイト)
前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る