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「ストリートファイター」35周年記念『俺より強いやつらの世界展』が開催 カプコンとDNPがタッグを組む狙いストIIの売り上げは1550万本(2/3 ページ)

「ストリートファイター」の35周年を記念した展示会「ストリートファイター展『俺より強いやつらの世界展』」が始まった。カプコンとDNPがタッグを組む狙いに迫る。

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カプコン「春麗」が語る開催の経緯

 いずれの展示会でも、ゲーム開発元のカプコンが特別協力している。カプコンでプロデューサーを務める浦沢賀奈さんは、イベント開催の経緯についてこう話す。

 「20年夏に福岡で開催した当時から、関東での開催を望む声が多くあり、今回『ストリートファイター』35周年というタイミングで、東京で実施することができました。30〜40代を中心とした当時『ストII』を遊んでいた層が来場客の中心です。近年はeスポーツ人気の高まりから10代など若い世代のプレーヤーも増えています。またeスポーツ選手が子どもの『なりたい職業ランキング』でも上位に名を連ねることもあります。幅広い年代の方に見てもらえたらうれしいです」

 35周年ということで30〜40代がターゲット層であり、さらにその子どもたちを含むファミリー層の来場も見込んでいるようだ。

 ちなみに浦沢さんは現在ストリートファイターのプロデューサーを務めているが、かつて10年弱、カプコンの広報兼、人気キャラクター春麗としてメディアに出演しゲームを広める活動に携わっていた。


カプコンでストリートファイターのプロデューサーを務める浦沢賀奈さん(カプコン提供)

 また、DNPの浅羽慎太郎さんは、主催企業として狙いをこう説明する。

 「これまでDNPでは、B2B事業が中心だったのですが、近年『東京アニメセンター』を中心にB2C事業にも注力しています。『東京アニメセンター』は渋谷に21年4月に移ってきたばかりの施設なのですが、さまざまな技術やアイデアを持つ企業さんと積極的に連携することで、コンテンツの持つ魅力を最大限に引き出し、一人でも多くのお客さまにお届けしていきたいなと思っています」


以下撮影:河嶌太郎

 東京アニメセンターは、日本のアニメの情報発信と人材育成を目的とした、一般社団法人日本動画協会が運営する施設だ。06年3月に秋葉原の「UDX」内に設立されたのが始まりで、17年7月まで秋葉原に存在した。17年10月からDNPとの共同運営となり、本社のある市ヶ谷の「DNPプラザ」に移設していた。だが、より活発な企業とのビジネス協創や幅広い客層を取り入れた施設へと事業拡大すべく、21年4月に一般商業施設である「渋谷モディ」2階に移ってきた経緯がある。

 現在ではコロナ禍で数少ないが、海外のアニメファンにも人気のスポットで、一般社団法人アニメツーリズム協会が制定する「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」にも毎年選ばれている施設でもある。

 また、35年前のゲームの制作資料や開発中の原画を展示できるのは、ある人物が立役者になっているという。カプコンの浦沢さんがこう打ち明ける。

 「展示されている資料は、『ストリートファイター』シリーズの数々のイラストやロゴを手掛けてきたデザイン室室長(現アートワークT)のSHOEI(岡野正衛氏)が会社に保管していたものも多く含まれます。作品によっては開発終了後に廃棄してしまう資料も一部あるのですが、『ストリートファイター』に関してはほぼ全ての資料が残っています」


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