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クラファンでバカ売れ! 売れるほど赤字だったライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」誕生秘話家電メーカー進化論(5/9 ページ)

設置性の高さや使い勝手が話題となったシーリングライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」。20年には「popIn Aladdin 2」、21年には据え置き型「Aladdin Vase」を発売。プロジェクター開発の経緯とその先にある野望を、popInの程濤社長に聞いた。

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 とはいえ、popInはソフト開発会社なので、ハードウェア開発のノウハウはない。さらにバイドゥの傘下に入っているため、勝手に大規模な投資をするわけにもいかなかった。

 「当時はちょうどスマートスピーカーが普及し始めた時期で、バイドウ本社も音声認識やスマートスピーカーの開発を始めていました。その流れでハードウェアを作ってもいいという話になったのです。ですから最初、社内には画面が映し出せるスマートスピーカーとして提案して承認を取りました。もしも、今のタイミングだったらハードウェア開発はあり得なかったと思います」(程氏)

 バイドゥ本社の承認はとれたが、それほど大きな予算は下りなかった。そこで、クラウドファンディングでテストマーケティングを行うことにする。


ほとんどの部屋の天井にある引掛けシーリングに固定するアイデアが、popIn Aladdinの元になっている

 7月に承認が降りたあと、10月に開催される国内展示会CEATECで発表するため、開発が急ピッチで進められた。プロトタイプの制作は、大学院の研究室の先輩でもあるユカイ工学の青木氏に依頼。

 スケジュールはタイトだったが、無事にプロトタイプの展示は成功し、さらにmakuakeでのクラウドファンディングも、1676人から7000万円以上の支援を集めて成功。実際に生産に入ることになる。

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