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クラファンでバカ売れ! 売れるほど赤字だったライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」誕生秘話家電メーカー進化論(8/9 ページ)

設置性の高さや使い勝手が話題となったシーリングライト一体型プロジェクター「popIn Aladdin」。20年には「popIn Aladdin 2」、21年には据え置き型「Aladdin Vase」を発売。プロジェクター開発の経緯とその先にある野望を、popInの程濤社長に聞いた。

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より自由に設置できる新型で、世界市場への展開も検討中

 18年にスタートしたプロジェクター事業は、popIn Aladdin 2の好調により、初代モデルのクラウドファンディングで生まれた赤字もようやく解消した。会社の売り上げもソフトウェア事業とプロジェクターが半々になってきたそうだ。

 しかし、程氏は「プロジェクターを作りたいわけではない」とも言う。作りたいのはあくまで壁に映し出す情報、つまりソフトなのだ。

 「私は、壁に情報環境を作りたいと考えています。例えば、朝に最適な情報を表示するおはようモードがあったり、お昼にはその時間に最適なリコメンドを表示する、といった具合です。プロジェクターには、家族の生活環境を変えられるさまざまな可能性があると考えています。ですから表現領域はスクリーンにとどまらず、壁全体、部屋全体なのです」(程氏)

 21年末には同社初となる据え置き型の卓上プロジェクター「Aladdin Vase」(実勢価格6万9800円)も開発した。これは天井シーリングでは映し出せない場所に映像を投影できる製品で、花瓶をモチーフに場所を選ばずに置けるデザインを目指した。


著名プロダクトデザイナーの柴田文江氏がデザインを担当した「Aladdin Vase」。本体カラーは、自然と愛着が持てるキャメルブラウン

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