しゃぶ葉やガストが導入する「配膳ロボ」の実力は? 最先端、中国のロボット事情:ロボットの活用事例(4/6 ページ)
2021年10月、すかいらーくグループは、全国2000店舗に中国製の配膳ロボットを導入すると発表。中国では、配膳ロボットのほか、レベル4の自動運転技術を備えた業務用掃除ロボットも導入が進む。中国ロボットの総合代理店を務める日本のテクトレ社と、すかいらーくグループにロボット活用事例を聞いた。
すかいらーくグループはスタッフ数の削減なし。導入後の変化
22年1月末までに340台の配膳ロボットを導入したすかいらーくグループは、人とロボットの協働によるサービスの充実と働きやすい環境づくりを目的に、導入を決めたという。
「料理や下げ物の運搬など、ロボットがフロアでの接客業務を担うことで、人による接客品質やクレンリネス(清潔で衛生的な状態)の向上を図りたい、また、運搬業務の作業軽減により、シニアスタッフにも優しい職場環境を実現したいと考えました。
ITを活用しながら多様な人財が活躍できる環境をつくっていくことが、採用難という長期的な社会課題への迅速な対応策となり、高品質なテーブルサービスレストランの提供につながると期待しています」(すかいらーくグループ 広報担当者)
同グループでは、既出の火鍋店と同様に、客が自ら皿を受け取るスタイルで配膳ロボットを活用している。豊かな表情と親しみやすい会話を得意とする「ベラボット」を導入したことで、客からは好意的な意見が多く、また非接触でのサービス提供もコロナ禍で支持を得ているそうだ。加えて、効率化の面でもメリットがあったという。
「待ち時間を解消し、行き届いたサービスを実現することで、回転率向上によるピークタイムの客数増につながっています。当社では、配膳ロボット導入後もスタッフ数は削減しておりません。人とロボットの協働により生産性が向上し、ピークタイムの客数が増えたことにより、人件費率が削減しています」(すかいらーくグループ 広報担当者)
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