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春のダイヤ改正、「撤退戦」で鉄道各社はどんな戦略を示すのか衰退時こそ問われる(5/5 ページ)

コロナ禍で利用者が減り、苦しい状況が続く鉄道業界。それは3月のダイヤ改正にも反映されている。首都圏の鉄道各社は、どのような戦略を示しているのか。

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減便メインの改正を行う東武鉄道

 シビアなのが東武鉄道である。複々線区間でJR東日本武蔵野線南越谷との乗換駅である新越谷では、特急以外の各種別が停車する。平日は最多時間帯の朝7時台で32本、都心に向けて発車していたものが、3月12日のダイヤ改正で29本になる。減便メインの改正である。

 駅基準では平日昼間はあまり変わらない。なお、東武鉄道は閑散区間でのワンマン化促進なども行っている。どう合理化するか、というのが見えてくる。


東武鉄道の100系スペーシア。23年に新型車両の導入を予定している(出典:プレスリリース)

 シビアに通勤時間帯の本数を減らす中で利便性は保ち、既存の利用者には使い続けてもらう戦略をダイヤ改正で取る鉄道会社もある。

 前向きな状況だと、事業は展開しやすい。しかし、予見されていた人口減少だけでなく、コロナ禍で利用者が減り、また資源価格の値上がりで電気代などにも影響が出ている状況だ。撤退戦の中でどう生き残るのか、企業戦略が問われる。

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