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カット1650円の「QBプレミアム」が、過去最高を更新しているワケ「実証実験」の結果(1/4 ページ)

ヘアカット専門店「QBハウス」ではなく、「QBプレミアム」という店ができていることをご存じだろうか。既存店の課題を解決するような店をオープンしたところ、客数は右肩上がり。どんな特徴があるのかというと……。

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 「はあ〜、また“赤”だよ。どのくらい待てばいいのかなあ」と感じた人も多いのではないだろうか。“赤”とは何か。ヘアカット専門店「QBハウス」(運営:キュービーネット)の店先に設置しているランプのことである。

 ランプの色は店の混雑状況を示していて、緑色は「すぐにカットできますよー」、黄色は「5〜10分ほど待ってね」、赤色は「申し訳ない。15分以上お待ちを」という意味になるが、これはあくまで目安。「10分カットなのに、30分も待っているよ」「黄色なのに20分も待たされた」といった不満の声を受け、いまはネットで混雑状況を把握できるようにした。


QBハウスが登場して四半世紀がたった

 ただ、これには欠点もある。「店の待ち人数は『0人』なので、待たなくいいぞー」と思って、店に駆け付けたものの、赤ランプが点灯していることも。移動している間に、他の客がひと足先に到着していることもあるのだ。

 こうした現状に不満を感じている人からは、次のような声が出てきた。「ランプの意味がよく分からない。正確じゃない」「美容院のように予約できないのかね」と。このほかにもさまざまな意見がでてきて、お客の声に対応した店を構えたところ、客数がどんどん増えていることをご存じだろうか。東京メトロ・大手町駅の通路内にある「QBプレミアム 大手町メトロピア店」(以下、プレミアム店)だ。


「QBプレミアム 大手町メトロピア店」の外観

店内の様子

 通常のQBハウスは入口付近に券売機を設置していて、客はそこでチケットを手にする。お客が並んでいたら待合スペースで座って待ち、そこがあふれていたら外で待ち、自分の番がくるまでズレていくだけ。実に効率的である。ムダがないといえばないが、やや素気ない気もしている。しかし、このプレミアム店にはレジがあって、ウッディーな内装にしているので上質感が漂っているのだ。

 店は2020年3月にオープンして、ちょうど2年を迎えた。「へー、そんな店ができているのね。知らなかった」と思われたかもしれないが、実はすでに香港やシンガポールで出店していて、いわば“逆輸入”のような形で大手町に店を構えたのだ。

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