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台湾の果物「アテモヤ」は日本で商機をつかめるか 越えるべきハードルは?パイナップルに続け(2/4 ページ)

台湾の「アテモヤ」という果物が2021年末から、日本に輸入されている。マンゴーを凌ぐ高級フルーツとして知られ、別名「森のアイスクリーム」とも称される。21年9月、中国による突然の「輸入禁止」措置を受け、台湾は急きょ、官民連携で日本への販路開拓に乗り出した。果たして、日本市場で商機をつかめるのか。

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中国の「禁輸措置」を逆手に取る

 「購入者からの反応はとてもいい」

 台湾の輸出促進機関、台湾貿易センター東京事務所の陳英顕所長は話す。「こんなにおいしい果物は食べたことがない」といった感想も寄せられ、手応えを感じているという。


アテモヤをPRする陳英顕所長(3月8日、千葉・幕張メッセで開催の「FOODEX JAPAN 2022」において)

 生の状態では検疫上の制約で日本に輸出することができないため、台湾は今回、官民連携で新たな冷凍技術を開発。零下40度で急速冷凍し真空パックにすることで、日本への輸出を可能にした。

 早速、宮城県や青森県の企業から購入を求める声が寄せられたほか、スーパーマーケットとの商談でも「珍しいのでぜひ検討したい」と前向きな声が上がっているという。

 陳所長は「これまで台湾の海外マーケットは中国に集中していた」と指摘。禁輸措置をきっかけに、行政や民間が連携して短期間で冷凍技術の開発にこぎつけ、「結果としてはマーケットの多角化につながっている。(禁輸措置の影響は)悪いことばかりではない」と話す。

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