フードデリバリー戦国時代の今、ローソンが「ゴーストレストラン」に参入するワケ:1店舗で複数の集客導線を確保(2/3 ページ)
ローソンは「ゴーストレストラン」の実証実験を強化する方針を発表。店内の調理スペースでさまざまなブランドを展開する。コロナ禍で落ち込んだ売り上げのカバーにつながるか。
なぜ今、新たにゴーストレストラン事業に参入するの?
すでに"商品の数・種類が豊富"というコンビニの強みを生かしながらデリバリー事業を確立しつつある同社が、なぜ新たにゴーストレストラン事業に参入するのか。
「デリバリーの主要な需要は『食事』で、利用者はできたてで温かい食事を求めている。現状の取り扱い商品では、軽食・おつまみの需要は取り込めるが、『食事』需要の取り込みは難しいと判断した」と吉田氏。
ローソン店舗はもともと広い調理スペースを保有している。これを活用し、できたての商品をお客に届け、さらなる売り上げ拡大を目指す狙いだ。
1月からは「ローソン飯田橋三丁目店」(東京都千代田区)でゴーストレストランの実証実験を開始した。「NY飯!チキンオーバーライス」というブランド名で、5種類のチキンオーバーライスを提供している。
アルバイト店員でも簡単に調理できる食材キットを採用し、調理時間は約5分程度に抑えた。ゴーストレストランの参入に伴う従業員増員は予定していないという。
1月には新たに既存のホットスナック類を中心に訴求する「マチの揚げ物屋さん」と、店内で調理した弁当類を扱う「まちかど厨房」の商品を訴求する「まちかど厨房 できたて!」のブランドを立ち上げた。どちらも注文を受けてから調理し、出来立てを配達する。
実証実験により、「NY飯!チキンオーバーライス」は休日、「マチの揚げ物屋さん」「まちかど厨房」は平日の需要が多いことが明らかになった。大盛商品やパーティセットが人気で、平均客単価は約2000円だという。
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