銀座にダイソー旗艦店オープン 注目の商品から見えてくる販売戦略とは?:初の3ブランド融合店(2/4 ページ)
大創産業は4月15日、東京・銀座の商業施設「マロニエゲート銀座2」に「ダイソー」ほか3ブランド融合の旗艦店をオープン。銀座への初出店にはどんな狙いがあるのか。オープン前の内覧会を取材し、一押し商品から販売戦略を探った。
Standard Productsは「独自性」でファン獲得へ
Standard Productsは、東京・渋谷、新宿に次ぎ、銀座が3店舗の出店となる。シンプルなデザインを中心に据え、長く使えて飽きがこない商品を売りにする。
これまで話題になった商品は、21年3月の渋谷店オープン時に展開した新潟県燕市の職人によるフォークやスプーン、同年10月の新宿店オープン時に展開した、岐阜県関市産の包丁など、国産にこだわったラインアップだ。
今回、銀座店では新たに愛媛県の今治産タオルを展開する。近年は世界的にも知名度が上がっている今治産タオル。今後、回復が見込まれる外国人観光客にアピールする銀座旗艦店のキーアイテムとなりそうだ。
国産へのこだわりはほかにもある。東京・葛飾の老舗文具メーカー「北星鉛筆」と協業で開発した国産鉛筆「CRAFTSMAN PENCIL(クラフトマンペンシル)」だ。12種類の鉛筆セットで、芯も国産のやわらかい素材を採用し、書き心地にこだわる。担当者は「デッサンやデザインの仕事に携わる人にも最適」とアピールする。
Standard Productsでは、今回の国産鉛筆をはじめとするステーショナリー(文具)に注力している。「ステーショナリーに独自性を持たせ、独自のファンをつくりたい」と担当者は意気込む。新宿店オープン時には国産ノートを投入している。
Standard Productsでしか手に入らない国産アイテム――。そんな「独自性」を醸成することで、新たなファン獲得という販売戦略が見えてくる。
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