V・ファーレン長崎社長からJリーグ理事に ジャパネットたかた創業者の長女が語るJリーグの可能性:ナガサキから、世界へ(2/4 ページ)
Jリーグの常勤理事に就任したのが、2月末までV・ファーレン長崎の社長を務めていた高田春奈氏だ。高田氏は、ジャパネットたかた元社長の高田明氏の長女。常勤理事就任とともにJリーグの発展に尽力する。地方のクラブの経営に携わった経験から感じているJリーグの可能性と、今後の抱負を聞いた。
ジャパネットが描くV長崎のビジネス戦略
経営難に陥っていたV・ファーレン長崎を、ジャパネットホールディングスがグループ会社化したのは17年。すると、17年に初めてJ1に昇格を果たし、「奇跡のチーム」として話題になった。高田氏は経営立て直しのため、18年から上席執行役員としてクラブの運営に関わるようになった。
地方のクラブとして画期的ともいえる取り組みは、グループ会社のリージョナルクリエーション長崎が手掛ける24年の完成予定の長崎スタジアムシティプロジェクトだ。
このプロジェクトは、長崎市のJR長崎駅近くにある三菱重工長崎造船所の跡地に、国内屈指のサッカースタジアムと商業施設、ホテル、マンション、オフィスなどを一体開発するもの。土地活用事業者の入札に参加して、落札。現在開発を進めている。高田氏はジャパネットグループとV・ファーレン長崎が描くビジネス戦略を、次のように説明する。
「V・ファーレン長崎のグループ会社化を判断したのは、私の弟でジャパネットホールディングス社長兼CEOの高田旭人です。スポーツ単体でビジネスとして成り立つ世界を、絶対に作っていきたいと考えたからでした。たまたまいい土地と出会えて、スタジアムシティを整備することで、事業として成り立つと判断して入札に参加しました。
長崎県の人口は約130万人しかいませんが、観光地として有名な場所です。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着けば、インバウンドのビジネスが成り立つのではないかと思っています。それに、この土地は爆心地からも近く、戦前は兵器工場があった場所です。クラブの理念である平和を感じる場所にもなると考えています」
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