セブンの「いれたてコーヒー」、粗利率は50%超え? コンビニが100円コーヒーをやめられない“おいしい”理由:セブンは値上げ(3/3 ページ)
セブンの100円コーヒーが値上げをし、注目を集めている。「コンビニにはいれたてコーヒーを強化する理由がある」という。各社が100円コーヒーに力を入れるのはなぜか。
ローソン、ファミマは「価格据え置き」で対抗
セブンの値上げに対して、競合のローソン、ファミマは「価格据え置き」で対抗する。
岩崎氏は「いずれ追随すると思いますが、『100円据え置き』がセブンに対しての差別化になるため、しばらくは様子見をするでしょう。値上げせず価格を据え置きし、さらに商品を新しくリニューアルするというのは業界の2番手以降の定石です」と話す。
セブンの値上げと同時期に、ローソン、ファミマの2社は、アイスコーヒーのリニューアルを実施している。
「セブンのコーヒー売り上げが落ちず、自社の売り上げも変わらないようであれば、値上げしてくると思います」(岩崎氏)
王者セブンの今後は?
岩崎氏は、セブンは「よりプレミアムなコーヒー(高価格帯)の販売」「アイテムバリエーション(コーヒー以外のドリンク 紅茶など)の増加」で対抗してくると予想している。
「現状も『セブンカフェ 高級コロンビア・スプレモブレンド』(レギュラーサイズ140円)など、少し高めのコーヒーを強化しています。この商品よりももう少し高価格でプレミアムなコーヒーの開発をしてくるのではないでしょうか? コーヒーのおいしさで差別化を図るでしょう」(岩崎氏)
岩崎 剛幸(いわさき たけゆき)
ムガマエ株式会社 代表取締役社長/経営コンサルタント
1969年、静岡市生まれ。船井総合研究所にて28年間、上席コンサルタントとして従事したのち、同社創業。流通小売・サービス業界のコンサルティングのスペシャリスト。「面白い会社をつくる」をコンセプトに各業界でNo.1の成長率を誇る新業態店や専門店を数多く輩出させている。街歩きと店舗視察による消費トレンド分析と予測に定評があり、最近ではテレビ、ラジオ、新聞、雑誌でのコメンテーターとしての出演も数多い。
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