上野動物園の双子パンダ、308億円の経済効果 “ネコノミクス”超えなるか?:シャオシャオとレイレイ、1歳に(1/5 ページ)
上野動物園で産まれた双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」「レイレイ」が6月23日、1歳を迎える。双子パンダがもたらす経済効果は試算によると300億円を超えるという。経済効果の大きい動物としてよく話題に上がる「ネコ」と比較してみたところ……。
上野動物園(東京都台東区)で産まれた双子のジャイアントパンダ「シャオシャオ」「レイレイ」が、2022年6月23日に1歳を迎える。動物園のみならず、上野のさまざまな場所で限定グッズやパンダモチーフの商品が多数発売され、街全体が2匹の誕生日を盛大に祝おうとするムードに包まれている。
振り返れば、双子パンダが生まれた21年6月はコロナ禍まっただ中ということもあり、社会的にも経済的にも暗いニュースが多かった。現在も円安、物価上昇などネガティブなニュースが日々報道されているが、「双子パンダ誕生」という明るい出来事は経済的にどのような影響を与えるのか――せっかくの節目の機会なので、コロナ禍に誕生した双子パンダがもたらす経済効果について調べてみた。
経済効果は308億円 シャンシャン超え
経済効果の話に入る前に、上野動物園の双子パンダについて説明しよう。同動物園では、現在5頭のパンダが暮らしている。双子パンダの父親のリーリー、母親のシンシン、5年前に同動物園で生まれた姉のシャンシャン、そして今回誕生したシャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)だ。
数理経済学を専門とする関西大学の宮本勝浩名誉教授によると、双子パンダのお披露目から1年間の東京都内における経済効果は約308億円になるという。対して、5年前の17年にシャンシャン誕生がもたらした経済効果は約267億円だった。約50億円近く効果が異なる背景として、「双子という希少性」「コロナ禍で巣ごもりしていた人々が、老若男女に関係なく癒しを求めに訪れる」などの理由を宮本名誉教授は挙げている。
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