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学費は「出世払い」で エンジニア養成校「CODEGYM」が取り組むISAとは?:金融ディスラプション(3/5 ページ)
初期の費用支払いなし、いわゆる「出世払い」でエンジニアとなるためのカリキュラムを受講できるサービスがある。LABOT(東京都渋谷区)が運営する「CODEGYM(コードジム)」だ。初期費用のかからない「ISA」という支払い方法を使い、転職が成功したあとに、月額額面の10%を30カ月に渡って支払うという仕組み。
成果を出す教育が求められる
転職が成功したときだけの出世払いで、さらに高収入転職ができても支払い額には上限がある。受講者に有利な仕組みばかりで、逆に心配になるのはCODEGYMは果たして利益を出せるのかという点だ。
ISAの仕組みは、受講生とスクールがともに頑張って、成功したらそれを分かち合う仕組み。スクールとしても、講座を受けてもらえばOKではなく、それを身に着けて就職に成功してもらわなければ売り上げが立たない。そのため、ISA希望者については別途選考があり、エントリーシートを提出したり、厳しい出席管理や、学習報告書を提出したりする必要がある。
こうした取り組みの結果、「一般的にCODEGYMの卒業生は転職後、平均して年収が30%アップ、約100万円ほど増加している」(鶴田氏)という。30%アップした年収の中から、10%を出世払いとして支払うのだから、これならお互いにWIN-WINとなるわけだ。
実際、同社の事業計画的にはISAによる期待リターンを、一括払いに対して140%とおいており、受講者がしっかりと学習してスキルアップし転職を成功させる限りにおいては、お互いにメリットのある契約といえるだろう。
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