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「土下座で済むならいいじゃないか」 迷惑客への土下座を促した店長はパワハラ?:法律事務所ZeLoに聞く!ハラスメントQ&A(1/3 ページ)
顧客がトラブルの末、従業員に土下座を要求。従業員の報告に店長は「土下座で済むならいいじゃないか」と取り合いませんでした。カスタマーハラスメントをする顧客から従業員を守らず、部下に対して土下座を促す行為は、パワハラでしょうか。
連載:法律事務所ZeLoに聞く!ハラスメントQ&A
「このようなケースは、ハラスメントといえるのだろうか」「企業側は、どう対応すべき?」──そんな疑問に、人事労務の分野に詳しい法律事務所ZeLo・外国法共同事業が答えます。
Q: ある店舗で顧客とトラブルがあり、顧客は店舗の従業員に「土下座しろ!」と怒鳴りました。従業員はすぐに店長に報告して指示を仰ぎましたが、店長はトラブルの内容などをよく確認せず、「繁忙期でこっちも忙しいから、自分で処理してくれ。土下座で済むならいいじゃないか」と取り合いませんでした。結局、従業員は不本意ながらも顧客に対し土下座をし、精神的に辛い思いをしました。
その後、従業員は不調により出勤できなくなり、店長に関して「土下座を促したのは明らかに不適切で、パワハラにあたるのではないか」と人事部に訴えています。この件はパワハラといえるのでしょうか。
迷惑客への土下座を促すのはパワハラなのか? 弁護士が解説
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