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苦しいといわれる第二地銀の実態は? 福島銀行の業績ポイント妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(4/9 ページ)

決算書といえば投資やビジネス視点で見るイメージがあると思いますが、より一次情報に近い経済ニュースでもあります。「決算書で分かる日本経済」ということで、4回連続で地方銀行の決算を取り上げていきます。

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直近、黒字転換し業績が大きく回復

 続いて直近の業績を見ていきましょう。22年3月期の通期の業績です。

  • 経常収益は、0.3%増の131.8億円
  • 経常利益は、17.3億円の赤字→7.9億円の黒字
  • 純利益は、17.2億円の赤字→8.3億円の黒字

 売り上げは微増ながらも、黒字転換しており業績は非常に大きく回復していて好調です。

 利益水準も18年3月期以降で最も高い水準となっていて、22年の3月期はここ数年でも比較的好調だったことが分かります。

 単体の業績を見ていくと、経常収益(売り上げ)に関しては貸出金利息は1億円の増加となっているものの、有価証券の利息や配当金の収入が6億円減少していることもあり、減収です。

 減収の中で黒字転換した要因は、前期にあった有価証券関連の損失20億円がなくなったことです。21年3月期は大きな赤字となっていましたが、これには有価証券の関連の損失が大きく、その影響がなくなった今期は業績が回復しました。

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