ロゴス初の「キャンプ場」はどんなところ? 担当者に聞いた:3分インタビュー(2/3 ページ)
アウトドアブランドを展開するロゴスコーポレーションは4月、高知県にキャンプ場をオープンした。同社にとって初めての試みになるが、どのような特徴があるのだろうか。ターゲットのことを考えながら、設計していて……。
ソフトクリームが売れたワケ
――遊具がある公園のほかに、天体観測ができて、海で泳ぐことができて、カヌーを楽しむこともできる。こうしたアクティビティを用意したことを考えると、ターゲットはやはり「家族」でしょうか?
中条: 家族の中でも「子ども」重視ですね。ブランド設立時(1985年)から、幼稚園〜小学4年生のファミリー層をターゲットにしています。ただ当時、キャンプをするのは一部の人たちだけでして。衣食住が詰まった体験は、「子どもの時期にこそするべきではないか」と考えて、ロゴスパークは子どもが楽しめるような場所として設計しました。例えば、受付の近くで駄菓子を販売していたり、カプセルトイのマシーンを置いたりして。
――うーん。駄菓子だけでなく、飲み物やソフトクリームなども売っていますよね。「キャンプ」といえば、「自然」をイメージしますが、「お菓子」を買えるとなると、子どもは「街中」を思い浮かべるのではないでしょうか?
中条: テントの設営はお父さんだけがやって、子どもはシラケて見ているだけといったケースもあるんですよね。そうした子どもたちにも、喜んでもらう仕掛けが必要だと思いました。ソフトクリームを販売するカフェは受け渡し口を低くして、子どもだけでも商品を受け取れるようにしました。
また、宿泊コンテナの装飾はカラフルにして、就寝はベッドではなくあえて寝袋にしました。こうした非日常感を演出することによって、子どもたちが“主役”になれればなあと思っています。
――数カ月運営してみて、想定と違ったことはありますか?
中条: ソフトクリームが1カ月で、2700個ほど売れました。横浜と京都でも販売しているのですが、売れている数はロゴスパークが圧倒的に多いですね。なぜ売れているのかというと、施設に来るハードルを低くしたことが大きいのかなあと思っています。遊具のある公園(無料)を設けたり、駐車場を無料にしたりしているので、宿泊客でなくても「ちょっと寄ってみようか」と感じられているのかもしれません。
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