ポカリの「瓶」は本当にエコなのか 大塚製薬に聞いてきた:メルカリで転売も(3/5 ページ)
大塚製薬は、再利用を想定した「ポカリスエット リターナブル瓶 250ml」を発売した。循環型社会を実現するために、ビンでの販売しているわけだが、さまざまな課題も浮き彫りに。本当にエコな取り組みなのか……。
SNSで「かわいい」と話題。転売も多数
6月30日にプレスリリースで「ポカリスエット リターナブル瓶」の発売が発表されると、SNSで「かわいい」「おしゃれ」と、すぐさま話題になった。
同製品の写真とともに、「7月12日から発売される、リターナブル瓶のポカリスエットめちゃめちゃかわいくないですか。この色味と透明感やばすぎ」と書かれたTwitter投稿には、14万件の「いいね」、1.7万件のリツイートが付き、その反響の大きさがうかがえた。
透明感のあるさわやかなブルーとロゴを含めたデザインは、どことなくレトロさがあり、インテリアとして飾っておきたくなる気持ちは共感できる。SNSでは、「花瓶として再利用する」「かわいいから返却しない」「エコとか関係なく、この瓶がほしい」「割高過ぎるからコレクターズアイテムとして1本だけ買って終了」など、返却しない意向が多数見られる。
SNSを見る限りでは、多くの人が魅力に感じているのは“瓶のかわいさ”であり、手元に置いておく用途で購入する人が多いのではないだろうか。SNSでは「品切れで買えない」といった声も複数あり、入荷未定や1人1点までと数量制限を設けている店舗があるようだ。
担当者は、「(インテリアになりそうなデザインは)狙ったものではないが、ロゴの配置や瓶の青色のデザインにはこだわった」とコメント。家庭で再利用され瓶が返却されないかもしれないことについては、「この製品、ビジネスモデルをご理解いただいて、ご返却をお願いするのみ」と回答した。
結果的に、メルカリでは1本1500円、4本3000円など、定価の数倍の高値で多数転売されている。転売ヤーから購入する場合、容器を返却するつもりがないのは明らかだ。手元に置いておく、あるいはさらなる高値での転売を狙う人もいるかもしれない。このような状況では、高確率で返却は望めないのではないか。
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