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賢い経営者は、「DX」という言葉に躍らされてはいない:想像通りの結果に(3/4 ページ)
この5月、中小企業基盤整備機構から「中小企業のDX 推進に関する調査」が公表された。もはや食傷ぎみの「DX」だが、まさか中小企業の賢い経営者がDXというバズワードに踊らされていることはないと思っていなかったが、やはり想像通りの結果となった。
ところが、具体的に何をすればDXなのかというと、取組内容をみても、「ホームページの作成」「営業活動・会議のオンライン化」「顧客管理データの一元管理」が上位となっており、DXに向けたIT化・デジタル化の途上といった状況が伺える。
なのだそうだ。
さすがにこれには、答えた中小企業の経営者も苦笑したに違いない。複数回答とあるので、用意された選択式の質問なのだが、調査するほうが、すでに、こうした項目がDXだと思っているとしか思えない質問だ。デジタルツールの使い方が大半で、これらの項目を実施すれば、「顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革」が実現するのだろうか。
そして、DXに期待する成果・効果も聞いているのだが、ここでも上位は「業務の効率化」と「コストの削減」だ。定義と合っていない。
要するに、DX(データ活用とデジタル化)から、イノベーションが生まれることに、中小企業の経営者は期待していない。
とはいえ、テクノロジーの進歩は、日進月歩だ。
今後の成長を考えたときに、前述した「具体的な取り組み内容」に挙がっている内容・手段もあるかもしれないが、これまででは考えられなかったコストで活用できたり、グローバルでも活用できるクラウドサービスの数は数年前とは比べものにならないだろう。
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