累計15万個を超えた! 「パン冷凍保存袋」が売れている秘密:担当者を取材(2/5 ページ)
マーナ社の「パン冷凍保存袋」をご存じだろうか。特徴は、冷凍保存にありがちなニオイ移りや乾燥を防ぎ、パンのおいしさを保つこと。パン好きの人を中心に売れているが、その要因はどこにあるのか。担当者を取材した。
アルミを挟んだ三層構造がおいしさをキープ
マーナ社の「パン冷凍保存袋」は、PET、アルミニウム、ポリエチレンの3層構造を採用し、光、空気、ニオイを遮断する特性がある。上部はダブルジッパー仕様で密封でき、冷凍庫内のニオイ移りや乾燥を防ぐことで、パンのおいしさが長持ちするという。
5〜6枚切りの角食パンが約3枚、山型食パンが2枚入る「半斤サイズ」と、一斤が入る「一斤サイズ」があり、2種類の累計で15万6000個を出荷している。21年1月の発売当初は「半斤サイズ」のみだったが、「もっと大きなサイズがほしい」という口コミが多数寄せられたため、1年後の22年1月に「一斤サイズ」も追加した。現在は「一斤サイズ」のほうが人気があるそうだ。
食パン以外のパンも使用OKとのことで、筆者は一般的なロールパンを冷凍し、自然解凍して食べてみた。購入してすぐのモノと食べ比べたところ、風味の変化はほぼ感じられず、おいしさを保つという説明には納得できた。半斤サイズは、パンのほか焼海苔の保存にもピッタリのサイズ感だった。
同商品は公式サイトで販売しているほか、東急ハンズやロフトをはじめとした複数の雑貨店、一部のスーパーでも取り扱っている。現状は店頭で購入する人のほうが多いが、コロナ禍の影響もありECサイトの利用者は伸長している。近年はインフルエンサーなどによるインスタグラムの投稿を見て購入する人も多いと、同製品の開発担当者である牧谷氏は話す。
「弊社では、マーナの商品を提供し、ご自身のインスタグラムで使用感を投稿してもらう公式アンバサダーを起用しています。現在、通年でお願いしている方が5人、期間限定の方が10人います。その他に弊社がお願いしたわけではなく、自発的に商品を紹介してくださるインフルエンサーの方も複数いて、それらを見て購入する方が増えている気がしますね」(牧谷氏)
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