コロナでぼったくり飲食店が急増? 操作された口コミ評価に要注意、巧妙化する手口:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(3/5 ページ)
足元で「ぼったくり」や、「ぼったくりバー」といったキーワードの検索ボリュームが急増している。レビューサイトで偽のレビューを投稿するという手口で悪質店舗を優良店に見せかける手口が増えているのだ。足を運ぶまでわからないという点では、客引きよりも悪質だ。
レビュー工作を請け負う“仕事人”
下記はクラウドソーシングサイトで購入された実績のある仕事の内容である。「口コミ投稿代行します」と銘打たれたサービスによれば、依頼者が口コミの文面を用意すれば、その通りの内容で請負人のアカウントでレビューを作成するといった趣旨の仕事だ。
該当ページでは、虚偽の投稿を行う事によって信頼を失うリスクについても言及しているため、出品者は違反行為の認識がありながら顧客を募集しているように読み取れる。
そのほかにも、「口コミ 代行」などと検索することで、レビュー投稿の受託を専門とした会社のWebページも複数ヒットする。
当然、グーグル側は「実体験に基づいていないコンテンツの投稿に対して報酬を支払ったり、そのような投稿をするよう促す行為」を禁じており、このようなサクラレビューを投稿することは認められない。
また、クラウドソーシングサイト側でも利用規約で偽の口コミを投稿することを禁じる方向で規約を改正する動きもあり、このような操作については一定の対策が取られつつあるとも思える。
しかし、その気になれば委託せずに自分で複数のGoogleアカウントを作成することで、悪質な業者自身がレビューを操作することもできる。クラウドソーシングサイトなどで出品を禁じても、対策は抜本的な解決にならない。
また、プラットフォーム側も1日に数えきれないほどのレビューを逐一チェックできないという問題もある。筆者がプチぼったくりをうけた飲食店も、ここ数カ月特にお咎めを受けることなく、ある程度の口コミ評価を保って営業を続けている。こうしたことから考えても、やはりプラットフォーマー側の対応を待つだけでなく自衛策についても学んでいかなければならない。
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