日本IBMが、欲しい人材を採れる秘訣 独自の採用チームの実態に迫る:ダイレクトリクルーティング事例(4/4 ページ)
日本IBMは、人材獲得にどのように取り組んでいるのか。“積極的な採用”を可能にするチーム作りと、ダイレクトリクルーティングの手法に迫った。
活動実績やデータに基づいてPDCAを回す
リクルーターは、人事担当としての専門性だけでなく、ビジネス領域における専門性が必要とされるのだろうか。また、専門分野以外には、どのようなスキルが求められるのか。
「ビジネス部門との連携で専門性の高いポジションの人材を募集する際には、当然ながら専門性の中身を理解し、候補者に対しキャリアプランにおける意義を説明する必要があります。近年、DX人材獲得の競争が激しくなっているだけに、リクルーターもビジネスの専門知識を深める必要はあります。
その一方で、会社としてさまざまな職種を募集することになるので、候補者の能力や希望を見極めたうえで、最適なマッチングを実現するために、別のポジションを提案するといったことも行っています。そのためには、知識を横に広げることも大切です」(中垣氏)
リクルーターに求められる具体的なスキルを下記図3に示した。極めて属人的なスキルが中心のように感じる。これらのスキルを共有するためにどのような施策を取っているのだろうか。
「勉強会を実施して知識を共有しています。また、他のリクルーターの採用率など各種データを閲覧することができるので、それを手掛かりに自分に足りない部分を教わるなどして各人がレベルアップしています」(佐々木氏)
取材の最後に、ダイレクトリクルーティングについて日本IBMが実践しているTipsを紹介してもらった。
「大切なのは、ダイレクトリクルーティング採用は人事部門だけで実施するものではないということです。ビジネス部門と協調して同じ方向を向いて、活動実績やデータに基づいてPDCAを回していくことが大切です。そうすることで、候補者と採用ポジションのベストなマッチングを提供できると考えています」(中垣氏)
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