2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

円安なのに、ハワイの不動産が激売れしているワケ現地を見ずに買う人も(3/5 ページ)

ハワイの不動産が売れに売れている――。取材した不動産会社の2021年の日本人のハワイ不動産取引件数は20年に比べて約2倍。円安が言われる現在でもその勢いは衰えていない。活況の背景を聞いた。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

販売から2週間以内で決まるほどの人気ぶり

 価格が高騰している点に加えて驚くのは、売却が決まるまでの期間。22年9月7日時点のホノルル不動産協会のWebサイトを見ると、2022年7月の場合、一戸建てで11日間、コンドミニアムで12日間で売れており、いずれも2週間以内。非常に流動性が高い。21年以前は1カ月くらいかかっていたそうだが、現在は非常に動きが早くなっていると青木氏。これは米国内でもハワイ人気が高まっている結果といえる。

ハワイ
ホノルル不動産協会公式Webサイトより

「コロナ禍で米国でも日本同様、リモート可能なら環境の良い地域に居住しようという動きがあり、その行先としてハワイが選ばれるようになってきています。米国内でいえばハワイは離島で田舎。日本でいえば沖縄のような存在でしょうか。これまではニューヨークなど東海岸の大都市から郊外への移動では同じく東海岸のフロリダやカンクンといったリゾート地が選ばれることが多かったのですが、そこでハワイが選ばれるようになってきました。この間で上がったとはいえ、米国本土に比べるとハワイの不動産はまだまだ手頃。それも人気の要因のひとつです」(青木氏)

 流動性の高さは地元でマーケットが確立されているという点が大きい。ハワイでは購入者全体のうちの7〜8割が米国人で、2割くらいが日本人。それ以外は韓国人、オーストラリア居住者。意外に日本人は少なく、市場は地元ニーズで支えられている。

 海外への投資では東南アジアに目を向ける人もいるが、違いはこのあたり。東南アジアでは地元のニーズはあまり期待できず、売り先が限定される。それに比べ、ハワイでは地元を含め、広い層が対象になり、売りやすいのである。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る