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上司になったゆとり世代、後輩への声かけで意識することは?:“沼る”ビジネスパーソンの共通点(3/4 ページ)
“扱いにくい部下”とのレッテルを貼られ続けてきたゆとり世代がかっこいい先輩になるためには――。人材育成支援を手掛けるラーニングエージェンシー取締役の田中敏志氏に話を聞いた。
――では、部下や後輩とどうコミュニケーションを取ればいいでしょうか。
田中: 一例ですが、人事評価項目を活用することをおすすめします。評価項目には一般的に、従業員に身に付けてほしいことや取ってもらいたい行動、持ってほしい意識などを網羅的に記載しています。
ただ、世代を問わず多くの人が意外に人事評価項目を読み込んでいないのではないでしょうか。“年に2回のイベントで使う資料”みたいな感じになっていませんか? 指導する側も、等級に応じて部下や後輩が身に付けるべき内容をしっかり理解しておく必要があります。
例えば、評価項目で「積極性」という評価項目があったとします。「積極性かぁ。へー」で終わっていると、指導には生かせません。「具体的な業務の中ではどういう行動になるのか」といった実務上でのイメージまで落とし込むと、部下に対して「もう少し○○してみるといいと思うよ」と助言できるようになるはずです。
評価項目という大義名分を活用することで、冷静かつ客観的に「こう書かれているよね」と指摘できます。聞く側も、「この人の持論を語られている」と感じにくいため、コミュニケーションツールの一つとして活用してみるといいのではないでしょうか。
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