連載
応接室は「プレモル」に「伊右衛門」 オフィスは“商店街”と話すサントリーの狙い:オフィス探訪(2/5 ページ)
サントリーグループが2021年2月に移転した田町オフィス(東京都港区・芝浦)では、テレワークが普及した今だからこそ、“リアル”の場を大切にしている。同グループのDNAである「やってみなはれ」精神が浸透するオフィスとは――オフィスを訪ねた。
自然と人が集まる「マグネットスペース」
田町オフィスの執務エリアは固定席ではなく、部署ごとのフリーアドレス制を採用した。その周辺には「井戸端」というスペースを設置。部署の垣根を越えた活発な議論ができる場となっている。執務席は、全従業員の8割の席を用意した。
フロアのデザインは階ごとに変えていて、4、5階は「水」をイメージし、ブルーが基調の内装とした。階が上がるにしたがって「大地」「木々」「天空」となり、「水と生きる」同グループの理念を表現した。
4階から10階までの執務エリアを中階段でつないでいるが、各フロアの執務エリア手前に「マグネットスペース」を作った。ここは、ソファやサイネージを設置し、従業員がくつろぎながら雑談ができる場となっている。
「人と人をつなぐ場として、マグネットスペースと名付けました。フロアは、このスペースを中心にして執務エリアがぐるっと取り囲んでいる設計にしています。異なる事業部の従業員同士で雑談した先に、新しいアイデアが生まれないかと期待しています」(鈴木氏)
マグネットスペースには、新商品や発売前の商品を置く場所も用意し、従業員が試飲するモニター調査の場としても活用している。
関連記事
- えっ、会議室に駄菓子屋やDJブース? “たのしい”が集まったfreeeの新オフィス
freeeは8月22日、東京本社オフィスを東京・大崎に移転した。敷地面積は旧オフィス(五反田)約2倍。一番のこだわりは社員の声を反映させた会議室だという。 - スーパーで500ミリのコカ・コーラを見なくなった“なるほど”な理由
再値上げ、再々値上げが続く中、工夫をこらして単価を上げている企業も存在します。その一例が、日本コカ・コーラです。 - たばこを吸いながら働ける“サテライトオフィス” JTやダイキンが手掛けた「ハイスペック喫煙室」の特徴は?
三菱地所リアルエステートサービスは3月18日、東京都世田谷区に個室型サテライトオフィス「REALab powered by point 0 二子玉川」をオープンする。同施設では、喫煙可能フロアを設置するという。その狙いとは? - ビジネスホテルの“無料朝食”、気になる原価は一体いくら? 激化する“朝食合戦”から見るホテルの今
ホテルが朝食で特色を出そうとしていることは、宿泊者としてひしひしと感じる時がある。新たな施設の建設やリノベーションを施せば特色は強く打ち出せるが、コストはバカにならない。朝食は差別化のアイテムとして取り組みやすい部分なのだろう。 - ワークマンの人気商品「真空ハイブリッドコンテナ」 担当者も予想外なアウトドア以外のニーズ
キャンプ用品の本格展開を開始したワークマン。その人気商品の1つが「真空ハイブリッドコンテナ 4.6リットル」(2500円)だ。少量のドリンクや食料を保冷したり保温したりすることができるアイテムでSNSなどで話題に。担当者によると、アウトドアシーン以外でも活用されているという。 - スーツにリュックはもはや定番? エースの”薄いビジネスリュック”が好調な理由
かばん製造販売大手のエース(東京都渋谷区)が展開する「ガジェタブル」が好調だ2018年の発売から累計で24万個が売れたという。このほど、新たに「ガジェタブルEF」を発売。これまでの製品とは何が違うのか。担当者に聞いてみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.