なんでや? 大阪なのに“関東風” 完全セルフ・24時間のうどん店が仕掛ける「未知との遭遇」:学生と共同でデータを活用(3/3 ページ)
大阪・豊中に24時間営業・完全セルフのうどん店「惑星のウドンド」がオープンした。学生と共同でデータを活用しながら、人手不足時代の飲食店経営を模索する狙いがある。そしてその特色は、関西なのに“関東風”のうどんを提供する点だ。
8種類の調味料などでカスタマイズが可能 総菜の持ち込みもOK
メニューは、「かけウドンド」(かけうどん、500円)、「肉かけウドンド」(肉うどん、700円)のほか、油そばのうどん版となる「油ウドンド」(500円)、「肉油ウドンド」(700円)を提供する。油ウドンドはなかなか珍しいメニューだが、これは学生のアイデアだという。お客はタッチパネルから好きなメニューを選び決済し、冷蔵庫から注文したうどんを取り出す。うどんは調理用のアイテムなどと一緒に袋に入っており、調理前の状態でのテークアウトも可能とした。
店内にはネギや天かす、もやしや玉子など一部有料のトッピングに加え、魚粉やカレーパウダーなど8種類の調味料を用意。また、スーパーやコンビニなどで購入した総菜の持ち込みも可能とし、ゆで時間も調整できるようにするなど、十人十色のオリジナルなうどんを楽しめるようにした。
肉かけウドンド袋の中には、うどん、だし、天かす、ネギに加え、調理方法が同封されている。だしは、小麦の風味が強い吉田うどん風の麺に負けないよう、しょうゆベースとした。だしとうどんをそれぞれあたため、湯切りした後は、器にトッピングして完成となる。
齊藤氏は「来店した人が好きなようにカスタマイズして麺文化を楽しんでもらえるようなお店を目指す。いろいろなことを試しながら、データを取り、何が必要で、何が不要なのか分析と改善を繰り返しながら進めていくテスト店舗としたい」と意気込みを話す。設備さえあれば、システムを入れるだけで運営できるようになるため、将来的にはフランチャイズ展開の可能性もあるという。
昨今、飲食業界では人手不足の解消のため、調理ロボットなど、人の手を介さない業態も注目を集めている。その中で、スタッフやロボットではなくお客自身が調理する新業態「完全セルフうどん店」は異色といえる。また、梅田で実施したテスト営業のデータでは、7〜8割の人が“非関西風”のうどんを「おいしい」とした一方、3割ほどが麺の固さに難色を示したという。惑星のウドンドが仕掛ける“未知との遭遇”は、果たして受け入れられるのか、今後も注目したい。
関連記事
- 温泉宿のクチコミランキング 3位「伊香保温泉 ホテル木暮」、2位「効能溢れる癒しの湯治宿 玉川温泉」 1位は?
楽天トラベルが「お風呂のクチコミ評価が高い温泉宿ランキング」を発表した。クチコミを基に、1〜10位までをランク付けしている。その結果、3位には伊香保温泉、2位は玉川温泉の宿がランクイン。果たして1位はどこだったのか? - 都道府県別、人気の移住先ランキング 北海道、兵庫県を抑えた1位は?
移住・関係人口促進サービス「SMOUT」を運営するカヤックが、約4万人のユーザー動向から調査した人気の移住先ランキングを発表した。市区町村と都道府県別にランク付けしている。 - 初デートで「なし」なメニュー 3位「ギョーザ」、2位「ジビエ」、1位は? ファミレス容認派の割合も明らかに
ホットペッパーグルメ外食総研が初デートでの「あり」「なし」ランキングを発表した。SNSで話題になることも多い「ファミレス初デート」容認派の割合や、「あり」「なし」な店・メニューが明らかになった。 - 4000人に聞いた「好きなお菓子」、1位は? 今夏売れたアイスも明らかに
プラネットが、おやつ・お菓子に関する調査結果を発表した。4000人規模の調査から、好きなお菓子や今夏売れたアイスが明らかに。 - ドミノ・ピザ、値下げキャンペーンの一方で“6%値上げ”していた 告知不十分で不満の声も
ドミノ・ピザが10月3日から、デリバリー・持ち帰りを問わず全注文に対してサービス料を徴収し始めた。現状、告知は公式Webサイトやメールマガジンのみで、告知の不十分感が否めない。なぜ、今なのか。そして、いくらかかるのか。広報担当者を取材した。 - 儲けを取るか、顧客を取るか 苦境続く新電力 石川電力の自己破産は氷山の一角?
10月4日に自然電力がサービス終了を発表し、10月6日には石川電力の自己破産が報じられるなど、苦境が続く新電力。最近では収益性向上のために「市場連動型」の料金プランを導入する企業も出始めているが、茨の道といえそうだ。 - 「ジーユー以上、ユニクロ以下」の価格帯で勝負 FOREVER21、日本市場で“三度目の正直”となるためのカギは?
2023年、日本市場への再チャレンジを発表したFOREVER21。過去に二度の撤退を経験しながら、今回を“三度目の正直”とできるか。勝負する価格帯は、「ジーユー以上、ユニクロ以下」となり、激しい価格競争も想定される中、成功のカギはどこにあるのか。専門家が分析する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.