全国に5店舗だけ! 手作り「スムージー」を売るローソンに行ってみた 狙いは?:「接客」で勝負(2/4 ページ)
全国に5店舗だけ、手作り「スムージー」を売るローソンがある。「鮮度」「手作り」をキーワードに、注文を受けてからバナナを切るこだわりっぷりだ。ローソンはなぜ、このような“手の込んだ”事業を開始しようと思ったのだろうか。
マチカフェプラスを導入した狙い
マチカフェプラスは一見手間がかかる、ハードルの高い事業のように感じるが、どういった経緯で導入に至ったのか。笠井さんは「マチカフェプラスは『接客』『従業員とお客さまのコミュニケ―ション活性化』を目的に考えられた事業だ」と話す。
「ローソンには『ファンタジスタ』と呼ばれる接客のプロフェッショナルがいます。ファンタジスタの方々がお店のファンを作ってくれているから、ローソンを選んでもらう理由になっていると考えています。従業員から『接客を通じてもっとお客さまと関わりたい』という意見が挙がっていたことに加え、コロナ禍で『人と人とのつながり』が希薄になるなかでお客さまも接客の場を喜んでくれるのではないかと考え、厨房区画を活用し、注文を受けてから商品を調理するビジネスに挑戦しました」(笠井さん)
食事や軽食ではなく、カフェ事業に挑戦したことにも狙いがあるという。
「ファンタジスタやオーナー、店長を集めてシンポジウムを開催した際、『コーヒー以外のカフェメニューを提供するのはどうか』『ローソンはデザートが強いので、その強みを生かしてドリンクを開発できないか』という意見が集まりました。お客さまの1番近いところにいる従業員の意見をカタチにすること、今後のローソンの発展につながるのではないかと考え、商品開発を進めました。店内の厨房で自由に調理できる強みを生かし、スムージーを販売することに決めました。スムージ―専門店の需要が増加していたことも理由の一つです」(鷲頭部長)
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