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“ノック音”を66%も減らした! ぺんてる「Calme」の開発秘話 あの会社のこの商品(2/6 ページ)

店頭に並ぶ各社のボールペン。一度気に入ったモノが見つかると長く使い続けられスイッチが起きにくいが、いま「静音ノック」という付加価値で注目を集めているのが、ぺんてるの「Calme」である。状況によっては不快に感じかねないペン先を出すときのノック音をどのようにして低減したのか?

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「3年後も驚けるか?」からデザインを決める

 Calmeは18年に構想。生活になじむモノという観点から検討する中で、音ハラ(音ハラスメント)に着目した。ノック音が自分だけではなく周囲にも不快感を与えているのではないか? ということから、ノック音の低減を目指すことにした。


試作品の一部

 デザインを担当した三宅氏は無印良品などのプロダクトデザインを担当し、グッドデザイン賞の審査員やiFデザイン賞審査委員も務めている。製品戦略部マーケティンググループ 次長の中沢英和氏は、三宅氏起用の理由をこのように話す。

 「三宅氏は私の大学の先輩で、デザインのテイストを熟知しています。生活になじむモノといった製品の意図と三宅氏のデザインの思想が合うことから、起用させていただきました。あえてナショナルブランドのボールペンを買ってもらうためにもデザインにこだわり、2000円ぐらいする海外ブランドと同じ質感を目指すことにしました」

 デザインは5案ほど用意。シンプルであることを基本に据え、多色でもスッキリしていることを重視してデザインしてもらった。モニターにモックアップを触ってもらい、見た目や握り心地を評価してらったが、「3年後も驚けるか?」という視点から判断して現在のモノを採用した。

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