2015年7月27日以前の記事
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タクシー料金値上げの「誤解」 AIで安くなる配車、もうからない業界本田雅一の時事想々(1/3 ページ)

東京都のタクシー料金が初乗り420円から500円に値上げされた。その一方で、実はタクシー配車アプリを使う場合、以前よりも手配料(アプリ手数料+迎車料金)が安価になるケースも生まれている。通常、初乗り料金と同額になる手配料が安価になったケースが多いのはなぜなのか。そして、タクシー業界を取り巻く「現行規制の限界」とは?

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 東京都のタクシー料金が初乗り420円から500円に値上げされた。この15年ぶりの値上げを受け、さまざまな報道、解釈がされている。


東京のタクシー料金が初乗り420円から500円に値上げに(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 背景には燃料価格高騰があるが、一部報道ではタクシー配車アプリに対応するための電子決済端末導入コストなどDX化もコスト上昇要因の一部と指摘している例がある。

 この部分に小さな疑問を感じて取材を進めてみると、実はタクシー配車アプリを使う場合、以前よりも手配料(アプリ手数料+迎車料金)が安価になるケースも生まれていることが分かった。理由は「アプリを使うことでコストが安くなる」からだ。

 乗車料金は発表済みの通りであり、値上げには間違いがない。手配料は、初乗り料金と同額としている会社が多いため、本来であればこの乗車料金の値上げと共に値上げされても不自然ではない。そんな中、なぜ手配料が安価になる場合があるのだろうか。

 さらに掘り下げてみると、スマホが普及しアプリを通した配車が増加する中で、現行規制法の中でタクシー業界全体が抱える問題や、DXを進める上での問題点が見えてきた。

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