実は「横領・不正」に手を染めやすい部署 経理部とどこ?:ノルマへのプレッシャー(1/4 ページ)
「社内不正」と聞くと、「うちの会社ではそんな大それたことは起こるわけがない」と思いがちです。しかし実際には、社内不正の手口は多岐にわたり、小さな不正はどこの会社でも毎日のように起こっていると言っても過言ではありません。
中小企業では、会社で不正が起きると深刻な問題にまで発展することがあります。そこで、中小企業において横領・不正を防ぐための対策・対処法について考えます。
大企業での横領事件や不正問題が話題になっても、「中小企業には関係のない話」と思っている人も多いでしょう。
しかし実際には、目の前の業績や売り上げを伸ばすことに集中し、不正行為の防止対策にまで目が行き届かないため、中小企業にこそ不正行為をする社員が存在するのです。
そして、中小企業やベンチャー企業では1件の社内不正によって経営難を招くこともあり、倒産にまで至る企業も少なくありません。社内不正はどれだけ対策を講じていても完全に予防することは難しく、常に警戒しなければならない問題なのです。
実際に起こっている社内不正
「社内不正」と聞くと、「うちの会社ではそんな大それたことは起こるわけがない」と思いがちです。しかし実際には、社内不正の手口は多岐にわたり、小さな不正はどこの会社でも毎日のように起こっていると言っても過言ではありません。
軽いものでいえば、
- 交通費の不正申請
- 会社の備品(ペンやコピー用紙、ティッシュなど)の横領
- SNSなどに社内情報を書き込む
などが挙げられます。
重大なものでいえば
- 請求書の改ざん
- 取引先からのキックバックの受け取り
- 機密情報の流出
- 会社資産の流用
- SNSへの誹謗中傷の書き込みと拡散
などが挙げられるでしょう。
いずれにしても、社内不正が起きていることが発覚したら、できるだけ迅速に対処し、放置しないことが重要です。
「大騒ぎするほど大したことではない」と見て見ぬふりをしてしまうと、「この会社では多少の不正をしても容認されるのだ」と思われ、他の社員までもが、別の社内不正を繰り返し行う恐れがあります。
社内不正に常に警戒しておくことや、実際に起きたときに適切に対処できるかどうかが、今後の社内環境に大きく影響することを頭に入れておかなければならないでしょう。
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