スタバの黒板アートの名手「GAHAKU」に聞く “商品の魅力を最大限に伝える”コツ:使うのは“11色”だけ!(1/5 ページ)
スタバには「GAHAKU」と呼ばれる黒板アートの達人が存在する。倍率12倍以上の選考を勝ち抜き、GAHAKUに選ばれた市村さんに“商品の魅力を最大限に伝える”コツを聞いた。
スターバックス(以下、スタバ)には、「GAHAKU」と呼ばれる黒板アートの達人が存在する。GAHAKUは全国にたった17人しかいない。スタバの黒板アートは、「スタバらしさ」「商品のおいしさを正確に伝えているか」が非常に重視されるが、黒板アートを書く上での明確なルールは設けていない。なぜ、明確なルールがないのにもかかわらず「スタバらしさ」を表現できるのか。倍率12倍以上の選考を勝ち抜き、GAHAKU10期生に選ばれた「EXPASA談合坂サービスエリア(下り線)店」(山梨県上野原市)勤務の市村恵美さんに、黒板アートを描く際のこだわりを聞いた。
GAHAKUは従業員の才能を生かすための取り組み
GAHAKUの取り組みは、従業員一人一人の個性や才能を生かす場を提供する目的で、2013年に開始した。選考はアルバイトから社員まで、年齢問わず全従業員を対象に行い、応募者はお題に沿った作品を提出する。目安時間を20分とし、作業時間も申告する。GAHAKUは各エリアから1人ずつ、計17人選ばれる。
GAHAKUに選ばれると、プロモ―ジョンごとに制作した黒板アートが、全国の従業員の“お手本”として関係者のみが閲覧できるポータルサイトに掲載される。
市村さんは2018年に入社して以降、絵のうまい従業員の仲間から描き方やコツをレクチャーしてもらいながら、学びつつ腕を磨いていったという。
「私が挑戦する姿を学生のパートナーにも見せることで、店舗の仲間が『やってみよう』と思ったり、モチベーションが上がったりするきっかけになればいいなと考えて挑戦しました。実際にGAHAKUになった今は、共に働く従業員が『挑戦してみようかな』と言ってくれたり、一緒にボードを描いたりすることが増えましたね。絵が得意ではない人や初めて描く人が挑戦する姿を店舗内で称賛しあっています」(市村さん)
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