2015年7月27日以前の記事
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人のいる全ての空間を「資産」に変える! リテール業界の飛躍を後押しするエッジAIとは日本のリアル産業を救う“エッジAI最前線”(2/4 ページ)

リテール業界はエッジAIを使ったIoTによって飛躍的に進化できる──そう話すのは、AI開発スタートアップのIdein(イデイン、東京都千代田区)中村晃一CEO。数年前のAIブームは沈静化したように見えるが、ここにきて再び注目が集まっている。そのトリガーとなる技術が「エッジAI」である。

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エッジAI技術の台頭

 本連載では、リテール市場でどのような変化が起こっているかを具体的に解説していきます。まずは前提となる基礎知識として、エッジAIが注目された社会的背景とその特長について簡単に説明します。

 近年、あらゆる産業において現場の可視化や高度な自動化を求めてビッグデータの取得ニーズが拡大し、その活用方法は高度化しています。この流れはもはや不可逆と言ってよいでしょう。その結果、常に大量のデータを送付し、必要に応じた処理をするデータセンターへの負担が集中してしまいます。加えてAIを活用する場合はその負担がより重くなります。

リテール業界
データセンターの消費電力予測

 また、自動運転車や工場で稼働するロボットなどの実用化により、安全を確保できるよう通信ネットワークのタイムラグを極めて小さく抑える技術も求められるようになりました。さらに、各国で進む個人情報の収集に対する規制強化により、データをクラウドに収集すること自体が難しくなっています。

リテール業界
2030年には世界のデータセンターで消費される電力の半分以上がAI用途であると予測されている

 このような需要に応えるために発展したのがエッジAIです。エッジデバイスにAIを搭載して情報の分析や学習、推論までをデバイス内や付近のサーバで行う技術です。

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