「スマートサロン」ってどんなところなのか 全国初の店舗を取材した（4/5 ページ）

美容室向けヘア化粧品メーカーのミルボンが新事業「スマートサロン」を始めた。リアルとデジタルを融合させ、自分に合ったヘアケア製品を選びやすい新たな購入体験を提供するという。どんな事業なのか。

[小林香織，ITmedia]

ヘアケアに投資したい人が増えている？

　スマートサロン事業を開始した背景には、ヘアケア製品の市場規模が拡大している事実も関連しているようだ。

矢野経済研究所「理美容サロン市場に関する調査」（22年）によれば、ヘアケア製品の市場規模は増加傾向にある（ミルボン提供）

　また、市場調査を実施するインテージの結果をみると、シャンプー1リットル当たりの購買金額は、17年が1279円だったのに対し、21年は1488円と209円上昇していた。1000円以上のシャンプー製品数は、17年の924アイテムから21年に1084アイテムに増えた。

「ヘアケア製品に自己投資したい」人がもっとも多いのは、30代男性と20代女性だ（ミルボン提供）

　ミルボンの意識調査でも、「ヘアケアに対して自己投資したい」と回答した人は58.1％いて、特に20〜30代の若年層では投資したい意思を持つ人が多かった。