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JFA、サッカー日本代表チケットに「価格変動」初導入 一部“転売”も容認3月のウルグアイ戦から(2/2 ページ)

日本サッカー協会が、3月末のウルグアイ代表とコロンビア代表との親善試合を対象に、需要と供給に応じてチケット価格を調整する「ダイナミックプライシング」(価格変動制、DP)を初導入する。

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利益最大化がメリットのDP USJも入場チケットに導入

 固定価格での販売と比較して、機会損失を減らし、利益を最大化できるという利点があるDP。導入によって、企業側は余剰在庫を抱えるリスクが減り、消費者にとっては通常価格よりも安く購入できる可能性がある。スポーツの試合では、強豪チーム同士の注目試合でチケット価格が高騰する一方、それ以外の試合で安価に販売することで、新たなファン層の獲得にもつながる。

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DPのメリット(出典:ダイナミックプラス公式Webサイト)

 搭乗日が近づくにつれて価格が上昇する航空券のケースが最も身近な事例の一つだが、近年は音楽イベントなどでも導入が進んでいる。19年1月には、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)が国内の大手テーマパークとして初めて、DPを導入。混雑緩和や顧客満足度の向上だけでなく、入園者1人当たりの売り上げが向上したなどの効果があったとされている。競合の東京ディズニーリゾートも21年3月から同様に導入している。

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国内の大手テーマパークとしてDPを初導入したUSJ

 22年末に中東カタールで開催されたサッカーのワールドカップではDPは導入されなかったものの、今後、国際大会で導入される可能性がある。新型コロナが落ち着き始め、大型の商業イベントでの声出し解禁などコロナ前の生活に戻りつつある中、DPを巡る国内外の動向に注目が集まりそうだ。

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中東カタールで開催されたサッカーW杯に出場した日本代表(出典:JFA公式Web)

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