インタビュー
「レジ横ホットスナック」で稼ぐビジネスモデルは通用しなくなる? 人口減の中、小売業はどう生き残る:TTG阿久津社長に聞く【後編】(1/3 ページ)
TOUCH TO GO社長の阿久津氏は、小売業界全体の課題をどのように捉え、解決へ向けどう取り組めばよいと考えているのだろうか。尋ねたところ、「コスト高」と「マーケットの縮小」の2つを課題として挙げる。
原材料費の高騰や慢性的な人員不足など、小売業を取り巻く課題は多様化し、ビジネスモデルの変革や生産性の向上が急務となっている。そんな中、ITを活用した無人決済システムを通じて小売業の課題解決を目指す企業がある。それがTOUCH TO GO(TTG、東京都港区)だ。
前編の「『駅ナカ無人コンビニ』から3年 仕掛け人が語る“野望”と10年後の小売ビジネス」では、TTGを立ち上げた経緯や、無人決済システムが果たす役割について同社の阿久津智紀社長に聞いた。後編では、小売業全体が抱える課題やその解決先について尋ねた内容を紹介する。
ITを活用した無人決済システムを通じて小売業の課題解決を目指すTTG、そのシステムはファミリーマートやANAグループの土産店であるANA FESTA、タリーズコーヒージャパンなどに採用され、店舗の省人化や無人化の実現に寄与している。2022年5月から東芝テックと共にTTG製品の全国展開を開始。阿久津氏が目標とする「自販機に次ぐインフラ」構築に向けた動きはさらに加速するだろう。
店舗の無人化、省人化に向けて着実にまい進する阿久津氏は、業界全体の課題をどのように捉え、解決へ向けどう取り組めばよいと考えているのだろうか。
小売業全体が抱える「コスト高」と「マーケットの縮小」
関連記事
- ファミマが掲げる“無人1000店” 小型・無人化で開拓する新たな商圏とは?
コロナ禍の影響もあって注目を集めている無人決済店舗。その導入で1歩リードしているコンビニが、ファミリーマートだ。なぜファミマは導入を加速させているのか。担当者に聞いた。 - 広い売り場と大きな看板の店舗を劇的に“縮小” 洋服の青山が導入する「デジタル・ラボ」の威力
近年、実店舗とオンラインを融合させたOMO型店舗の出店が加速。2016年から開発に力を入れているのが「洋服の青山」を展開する青山商事だ。独自で開発した「デジタル・ラボ」の導入を進めている。 - ANAグループ、羽田に無人店舗を開店 有人店舗併設で取り込む新たなニーズとは
ANAグループのANA FESTAと、無人決済システムの開発を進めるTOUCH TO GOが、無人決済システムを活用した店舗「ANA FESTA GO 羽田B1 フロア店」を羽田空港に開店した。 - なぜ洋服の青山は、スナックのママを“AI化”したのか
青山商事が、スナックのママを“AI化”した悩み相談チャットボットサービス「AIチャットボット スナックママ『よしこ』」を公式Webサイトで公開した。 - 約150台のAIカメラで何が分かるのか イオン初の本格スマートストアの全貌
イオンリテールが運営する「イオンスタイル川口」は、デジタル技術を駆使した同社初の「本格的なスマートストア」と説明する。一体どのようになっているのか
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.