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ニトリの「アウトドア商品」が好調、その理由は?:キャンプ市場に新規参入組が続々(4/6 ページ)
コロナ禍を契機に急増した「キャンプ需要」。密を避けられるレジャーのひとつとしてファンを増やしつつあるが、果たして理由はそれだけだろうか? 消費者意識・行動の変化を考察しつつ、新規参入組の代表格「ニトリ」に、参入理由と戦略に迫ってみた。
「遊・食・住スタイル」をコンセプトに
話をニトリに戻そう。2010年代前半に始まったとされる第二次キャンプブームでは、「おうちキャンプ」という新たな考え方も生まれた。これは自宅の庭にテントを張ったり、アウトドア用品を家で使ったりといった行為を指す。その影響もあって、数年前からすでに室内でのアウトドア用品の需要は高まっていた。
ニトリがアウトドア用品の取り扱いを始めたのは、コロナ禍前の16年だ。翌17年からは登録商標も取得した「ウチソト」をキーワードに、「家でも外でも使える商品」の開発を進めていた。
参入にあたっては、家具インテリア用品を扱うニトリだからこそ生み出せる商品づくりを念頭に置いているとのこと。キャンプのときだけでなく、毎日家で使うことを前提としていて、これまで市場になかったオリジナリティーのある商品を展開。自宅のインテリア用品として活躍するのはもちろん、アウトドアシーンにも対応するスペックを備えたアイテムを用意した。
結果、22年度はアウトドア用品のカテゴリーで前年比110%以上の売り上げを見込んでいるという。
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