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電動キックボードが「免許不要」に 日本の道路事情に合うのか:高根英幸 「クルマのミライ」(7/7 ページ)
7月1日に改正道交法が施行される。最高速度20km以下の電動キックボードは、16歳以上であれば免許不要で公道での走行が可能となり、ヘルメットの装着も努力義務となる。それで本当にいいのだろうか。安全性を考えると……。
問題が起きたときにはスピーディーな対応を
日本は道路の成り立ち方や自動車保有台数、交通量に対して道路の容量が足りておらず、ドライバーの技量もクルマの進化がサポートしてきたことや高齢化により低下している。そんな日本のひずんだ道路行政に電動キックボードが追加されることで、いよいよ危険性が高まる気配がある。
シェアリングサービスを利用しているユーザーは、電動キックボードを購入しているユーザーよりマナーや法令順守の意識は高い傾向にある。しかし、それを利用するユーザーの中には、気軽に利用できることから法令順守の意識が希薄な者も一定数存在してしまうようだ
交通事故死亡者を減らしてきたのは、自動車メーカーの安全性追求という努力が大半だ。電動キックボードは、そうした努力をフイにする可能性すらある。そうなったとき、どう対処するのだろう、誰が責任を取るのだろう。もう後戻りできない規制緩和に踏み出した今、せめて問題が起こった際にはスピーディーに法律を見直してほしいと思うのだ。
筆者プロフィール:高根英幸
芝浦工業大学機械工学部卒。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。これまで自動車雑誌数誌でメインライターを務め、テスターとして公道やサーキットでの試乗、レース参戦を経験。現在は日経Automotive、モーターファンイラストレーテッド、クラシックミニマガジンなど自動車雑誌のほか、Web媒体ではベストカーWeb、日経X TECH、ITmedia ビジネスオンライン、ビジネス+IT、MONOist、Responseなどに寄稿中。近著に「ロードバイクの素材と構造の進化(グランプリ出版刊)、「エコカー技術の最前線」(SBクリエイティブ社刊)、「メカニズム基礎講座パワートレーン編」(日経BP社刊)などがある。
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