ゲームを継続的に遊ぶ人 スマホゲームは減、家庭用ゲーム機は増 どうして?:業界レポートから考察(3/3 ページ)
スマートフォンとアーケードゲームで遊ぶ人が減少したことが、ゲーム業界団体の「コンピュータエンターテインメント協会」(CESA)が発行する書籍「2023 CESA一般生活者調査報告書」で明らかになった。
物価高 ゲームに悪影響の予想も
家庭用ゲーム機は、特定のゲームが爆発的に人気になったことも、後押しした……という意見がありました。
PCゲームは、ソニーやマイクロソフトが自社の人気ソフトを、自社のゲーム機だけでなく、PCでも遊べるようにする戦略を取っていることもプラスに働いているという意見でほぼ一致。アーケードゲームは、高性能化した家庭用ゲーム機との差別化が難しく、苦境にありますが、その実情が反映された形となりました。PCゲームの伸びと、アーケードゲームの苦戦については「予想通り」というわけです。
22年から現在(23年)は物価高の影響で、ゲームビジネスにも悪影響があるのでは……という予想もあります。スマホゲームで「継続的に遊ぶ」という人の減少は今後も続くのでしょうか。今後の動向も気になるところです。
「CESA一般生活者調査報告書」は、ゲーム業界の分析をする「CESAゲーム白書」の基礎データをまとめたもので、調査自体は1996年から開始し、2004年から報告書という形で毎年発表しています(20年は、新型コロナウイルスの感染拡大のため調査を見送り)。従来は郵送方式でしたが、今回からウェブ調査に変更し、日本在住の3〜79歳を対象に2520のサンプルから回答を得ました。
書き手:河村 鳴紘(かわむら・めいこう)
ゲーム、アニメ、マンガなどを主戦場にするフリーランスのサブカルライター。ヤフーオーサー、マンガ大賞選考員。メディア所属時には、決算会見や各発表会に参加し、独自記事なども執筆。20年以上ゲーム業界を中心に取材している。2020年5月、「ドラゴンクエスト」大ヒット連発なぜ? 30年前の伝説の熱狂」でヤフーニュース個人の記事を顕彰するMVAを受賞した。「文春オンライン」や「Number Web」(ともに文藝春秋社)などでも記事を執筆。静岡放送などでラジオに出演することも。
ヤフーニュース個人:「河村鳴紘のエンタメ考察記」
Twitter:@kawamurameikou
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