ジャニーズ事務所はどうなる? 企業が「昔の問題」をウヤムヤにする方法:スピン経済の歩き方(1/7 ページ)
ジャニーズ事務所が揺れている。英BBCのドキュメンタリー番組に端を発した性加害疑惑について、藤島ジュリー景子社長が見解を発表した。組織へのダメージを少なくして、逃げ切る作戦に打って出たようだが、うまくいくのだろうか。ジャニーズ側は大きな不安要素を抱えていて……。
ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が、2023年3月の英BBCのドキュメンタリー番組に端を発した性加害疑惑について、はじめて見解を発表して大きな話題となっている。
本件に関しては、ジャニーズ事務所が大口の取引先である民放テレビ局は「報道しない自由」を持ち出してほとんど扱ってこなかった。だが、その露骨な忖度(そんたく)も含めて、ネットやSNSではかなり大きな話題になっているので、詳細にはついての説明はいらないだろう。
筆者も企業危機管理をしてきた立場から、プレジデントオンラインなどで、本件が近い将来、再び大炎上して、海外メディアと180度違う静観姿勢を続けるテレビ局の報道姿勢への信用が暴落して、これまでにない逆風が吹く恐れがあることを指摘させていただいている。興味のある方はぜひお読みいただきたい。(参照リンク)
その一方で、このジャニーズ事務所の対応を一般人と全く異なる感情で見守っている人々もいる。企業の危機管理担当者だ。筆者はこのような立場の人たちと話をする機会が多いのだが、今回のジャニーズ問題を受けて、こんな方向の相談が寄せられている。
「実はウチの会社も昔は、前の社長が裏でかなりヤバいことをしていたんですが、もう亡くなっているし、ぶっちゃけ今の社員は詳しい事情とか分かりません。そんな話を今さら蒸し返されて、世間から叩かれた場合、会社としてはどうすればいいんですか?」
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