暑さ対策グッズ「襟エアーファン」が好調 何がウケているのか:2カ月で1万5000台売れた(3/4 ページ)
襟元に挟んで服の中に送風する新製品「襟エアーファン」が今年3月に登場。発売から約2カ月で1万5000台を売り上げて、話題を集めている。同製品の開発背景や優位性などを開発担当者に聞いた。
多方面から注目され、1万5000台を売り上げ
なぜ23年の夏向けの新製品として、襟エアーファンを開発したかというと、情勢的に今夏はマスクを付ける人が減ると予想したためだと西岡氏。
「昨年と状況が異なるので、マスキュレーターの改良版を出してもヒットしづらいだろうと。そこで、外出時に肌に直接風を送って冷やすことができる設計を思いつきました。マスキュレーターの技術を生かして、これより風量を強くして満足度を高めたいと考えました」
襟エアーファンの最大風速は約5.0メートル毎秒で、マスクエアーファン PR-F064の約0.8メートル毎秒、マスキュレーター PR-F074の約1.8メートル毎秒と比較して、かなり風量が強い。
「約5.0メートル毎秒の風速は、当社の『ハンディファンMO-F021』の最大風速と同じで、十分な風の強さを感じられる程度になります」
あまり長時間使用はできないが、バッテリーを重くするより心地いい装着感を追求したという。「風が出る部分の角度調整ができると便利ではないか」という案も検討したが、余分なパーツを取り付けて重くなることを懸念し、シンプルな設計にとどめている。
他社商品との差別化ポイントして、「価格帯」も意識した。季節商品は使用期間が限られているので、大きな予算をかけられないだろうと予想し、2728円という手に取りやすい価格におさめている。
3月16日にプレスリリースを出し、同時に予約受付を開始したところ、さまざまなメディアから反響が寄せられた。その効果もあってか、約2カ月で1万5000台を売り上げたそうだ。
「朝の情報番組やラジオ、ガジェット系メディアや専門誌など、幅広く紹介いただいています。一つ予想外だったのは、ファッション系のメディアから記事化の依頼があったこと。ファッション領域から注目されるのは、珍しいことでした」
筆者は女性なのだが、使用して「服の中に隠すことができてファッションを邪魔しづらいのが良い」という感想を持った。雑貨店や家電量販店での販売が多いこともあり、明確な購入者層は不明だが、把握できる限りでは「女性の購入や問い合せが多い」そうだ。
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