インタビュー
「おむすび権米衛」海外では昼夜に行列 なぜ日本の“おむすび”がウケているのか:「鮭」が人気(2/4 ページ)
パリやニューヨークで、日本の“おむすび”がトレンドになりつつある。13年にアメリカ、17年にフランスに進出した「おむすび権米衛」の売り上げが伸びているのだ。人気を集めている背景に何が?
約3割の商品をローカライズ
米の消費拡大を目指すおむすび権米衛では、コンビニおむすびの約1.5倍の大きなおむすびを創業時から提供する。型や機械を使わずに一つひとつ手でむすんでおり、日本の食文化を生かした具材をそろえる。
現在、米国に2店舗(ニュージャージー・ニューヨーク)、フランスに2店舗(いずれもパリ)を持ち、約7割は日本と同様の商品、残り約3割はローカライズした商品を販売している。
海外限定商品には、「スパイシーチキン」「スパイシーツナ」「トマトオリーブ」「スパム」などがあり、それらは現地でよく売れる。だが、日本で不動の人気ナンバー1である「鮭」は海外でも好評で、直近の人気ランキングでは米国もフランスも「鮭」が1位だ。
「全体の傾向として、天むす、ウナギのように味が濃く、ガツンとパンチのある具材が人気があります。日本食に慣れ親しんだ方だと、明太子やしそちりめんなど日本らしい味を好みますね。ヘルシー志向も見られ、どの店舗にも必ず玄米だけを選ぶお客さまがいます」
価格帯は日本の約1.5倍で、現地に進出している他の日系企業と比較すると、かなり安いと谷古宇氏はいう。
「もっとも安い『塩むすび』は日本で1個100円、米国では1ドル(約140円)、フランスでは1ユーロ(約150円)です。低価格は『米の消費拡大を通じて、日本の農業に貢献する』という当社の理念につながるところでもあり、できる限り手頃でいいものを提供しようと考えています」
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