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コロナ後に乗客が「戻る」「戻らない」 鉄道会社の“読み”はどちらが正しかったのか戦略を検証(2/4 ページ)

コロナ禍で減便をした鉄道会社もあれば、計画通り運行した鉄道会社もある。人の動きが戻ってきた今、どちらの戦略が正しかったといえるのか。

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ポスト・コロナを見据えた鉄道の戦略はどちらが正しかったのか?

 さて、コロナ禍で鉄道の利用が減ってきていた時期、多くの鉄道事業者は減便を実施した。

 新幹線や特急では臨時列車の運行を減らしたり、定期列車の本数を減らしたりした。都市部の鉄道では、終電を繰り上げたり、列車の本数を減らしたりした。JR東日本や東京メトロを中心に、減便を推し進めるダイヤ改正を次々に行った。

 一方、JR東海はコロナ禍でも「のぞみ12本ダイヤ」を計画通りに導入した。700系を引退させ、車両の性能をそろえ、日によって列車の本数を変えるダイヤの方針を強化。コロナ禍で人が乗らない時期にも臨時列車の削減でしのぎ、ダイヤの柔軟性を維持した上で、基本的な列車の減便はしない方針を貫いた。


東京駅の新幹線東海道新幹線(写真提供:ゲッティイメージズ)

 要するに、JR東日本や東京圏の大手私鉄はコロナ禍後に人が「戻らない」と考えて戦略を立て、JR東海は人が「戻る」と考えて戦略を立てていた。

 その答え合わせの時期がいま、やってきている。

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