実は「コカ・コーラ」じゃなかった!? 社名の正式表記の真相を聞いた:経済の「雑学」
米ザ コカ・コーラ カンパニー(The Coca-Cola Company)が販売する炭酸飲料「コカ·コーラ」。正式表記の真相を広報に聞いた。
米ザ コカ・コーラ カンパニー(The Coca-Cola Company)が販売する炭酸飲料「コカ·コーラ」。米ジョージア州で1886年に誕生して以来、200以上の国・地域で愛されている。日本でも大正時代に輸入が始まり、高村光太郎や芥川龍之介といった文豪の作品にも登場するなど炭酸飲料の代表格として存在感を示してきた。現在は、米企業の日本法人が製造・販売を手掛けているが、正式表記は「日本コカ・コーラ」ではないという。真相を同社広報に聞いた。
半角の「日本コカ·コーラ」が正式表記
日本法人の社名は「日本コカ・コーラ」ではなく「日本コカ·コーラ」だ。一見すると、違いが分かりにくいが、中黒が全角ではなく、半角なのだ。理由について同社広報は「日本語でブランド表記をする際に適切と考え、採用した」と説明。その後、半角表記が正式に採用され、現在に至るのだという。
このため、同社は各社には半角での表記を求めている。半角表記の中黒の変換方法はさまざまあるが、1つの方法として、パソコンのOSが「Windows 10」の場合、「中黒」と打ち込み、変換で環境依存文字を選択することで表記できるようになる。
ただ、各媒体の編集部の表記ルールや、各企業のブラウザ環境などで対応が難しい場合もある。同社もそこまで厳格な運用を求めているわけではないようで「メールのご連絡などで全角だったとしても気にしない」と話す。一方、社内では「社外向けの資料やクリエイティブにおいては、広報担当者が全力で目を光らせてチェックしている」とのことだ。
記号を使った社名では他にも、「セブン-イレブン」の横棒は半角表記というのが代表例としてある。
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